
行ってきた、博多座。八代目尾上菊五郎丈・六代目尾上菊之助丈の襲名披露興行、「六月博多座大歌舞伎」の夜の部だ。仕事の都合で一幕の途中からの入場になってしまったけれど、それでも十分すぎるほど堪能した夜やった。
祝幕は【ジョジョの奇妙な冒険】で有名な漫画家の荒木飛呂彦氏の作画で迫力がすごい。
写真撮影もokだったので あとで載せてみようと思う。
一、ぢいさんばあさん(途中から)
一幕目は『ぢいさんばあさん』の途中から入場することになってしまった。席に着いた時にはすでに物語は進んでいて、全貌をつかみきれなかったのが正直なところ。でも、周りからは鼻を啜る音がちらほら聞こえてきていて、感動する内容なんやなあということは十分伝わってきた。途中からでも、自分自身も心を動かされる場面があった。
個人的なお目当ては、上村吉太朗丈と中村鷹之資丈。どちらも好きな歌舞伎俳優さんで、舞台に登場した瞬間から目が釘付けで、もう「可愛すぎる」のひと言に尽きる。次は絶対に最初から観たい。幕見券を買うて、全部見直したいと思ってる。
二、男伊達花廓
二幕目は、市川團十郎丈が主役を務める長唄舞踊。格好良くも笑えるお話で、エンターテインメントとして純粋に楽しい演目やった。
客席では團十郎丈の熱烈なファンとおぼしき方々が少し……弾けていて、正直なところドン引きしてしまった。でも、それもひとつの楽しみ方なのかな、とも思ったりした。
三、襲名披露 口上
裃姿の俳優たちが舞台にずらりと並ぶ、晴れやかな口上。日本人なら一度は耳にしたことのある言い回しがたくさん出てきて、歴史の重みを感じる。
菊五郎丈と團十郎丈は同学年で、同じ学校・同じ稽古場に通われていたというエピソードも披露された。前回の公演では「ここだけ話」をして場を沸かせたところ、「そぐわない」とご指摘があったそうなのだが、今回もそれに類する話がしっかりと飛び出していた。気になる方は、ぜひ劇場で(笑)
四、連獅子
夜の部の大トリ、『連獅子』。今回はイヤホンガイドを借りての観劇だったのだが、これが大正解やった。有名な毛振りのシーンに至るまでの物語の流れがよりわかりやすくなって、作品への没入感がぐっと深まる。役者さんの生声を楽しみたかったり、お芝居に没頭したい人はイヤホンガイドを使わない方が楽しめると思うけど、初心者はガイドがあるとひと味違う笑。それに、イヤホンを耳に入れておくと周りの話し声が多少シャットアウトできる(はず)というおまけ効果も地味にありがたかった。
物語の中の親子の姿は、芸の継承の厳しさと深さを映し出しているようで、まさに今この舞台で親子が同時に名を継いでいるという事実と重なって胸に迫るものがあった。物語中盤に登場する二人の僧侶のやりとりもおもしろくて、独特の笑い方と息ぴったりの掛け合いに会場からも笑いが起きていた——そしてこの二人、なんと一幕でご夫婦を演じた吉太朗丈と鷹之資丈のペアなのだ。こんなところでもお二人が光っていて、ニヤニヤが止まらなかった。
そしてクライマックスの親子毛振り。思わずジーンとしてしまって、拍手が鳴り止まないのも本当に頷けた。歌舞伎にはカーテンコールはないけれど、客席も帰るのがおしい様子で、その余韻が何ともいえなかった。
おわりに
今回はU30チケットなどもあって、若い子たちにももっと歌舞伎や観劇に親しんで欲しいと思う。
そうでなくてもこの親子同時襲名というのは本当に貴重な機会で、歌舞伎を初めて観る方にもきっと楽しめる舞台だと思う。観劇する際はマナーを守って、ぜひ歌舞伎の世界に触れてみてください。ほんまに、良いものです。
公演情報:六月博多座大歌舞伎/2026年6月2日〜22日/博多座 夜の部 午後3時45分~
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